傷
2025, Dec 30
汚れと傷は全く別物で、汚れは表面に付着し最悪の場合内側を変えてしまったりもするが、傷は壱度付くと消えず表面上元通りになって見える浅い傷でさえ注意深く見ると傷がわかる。
此処でも壱年間つきあってくれた机にありがとうと語り掛け頬を寄せてみると、想わぬ処に小さな傷ができていた。
物言わぬ物たち、静物も生まれ無くなっていく。生涯が存在するのだと想う。彼らのような距離で相手と接すれば諍いも幾らか減るのではなかろうかなどと想うと、いとおしくなる。
自分の内側と外側。外側、ましてや人に対し希望を抱くのは何か違う。異なる言葉で置き換えるなら、相手に求めている。此れが机なら、机に机以上の希望を抱くだろうか。自分の要求をするだろうか。保身に走り虚偽を働くだろうか。
人は人をぞんざいに扱う。
年末年始は机に花を飾ろうかと想ったが、壱日も休むことなくつきあうとわかっているので、たくさん撫でて終わりにした。