体調
2026, Mar 16
原因は未だに不明なままだが平熱に戻ったと聞かされ病室を訪れようとすると、部屋が変わっていたことに気付く。名前を探すと、ナース・ステーションから最も近い部屋に移動していた。
日当たりのいい窓際から入り口に置かれたベッドに横たわる母は間もなく眼を開け、あたしをじっと見ている。疲れた顔に声を掛けながら躯のあちこちをそっと撫で最後に手を取ると、握ってくるのでまだ力があることに安堵した。
帰り際頬に手を当てると温かいと声を発するので、頬を包むように両手を当てているとしだいに頬が赤らんできた。元気そうに見える顔になり、いい顔になってと笑顔で部屋を出る。
今日はいとこも来る筈だったが、風邪をひき熱が出たと連絡をもらった。
外出時真夏でもマスクを着用するようになり数年、あたしは風邪をひいていない。寝不足になる以外はさして問題もないが、かかりつけの医者がいないことに時々考え込む。もう一緒には暮らせないけれど、母のことは或の日入院を選択してよかったのだろう。