命日
2025, Dec 23
余裕を見たとは言え、予定より弐時間近く早く帰ってこれた。すっかり覚えた道順とときどき変わる風向き。自転車でも疲れを感じなかった。
見上げても其処に父の気配はなく、眠っているか家にいるかどちらかだろうと想いつつ手を合わせてきた。滞在時間およそ拾分。
出掛ける前、夫にも声を掛けた。本人が埋められた場所へ行くのに一緒に行こうと誘うのは傍から見たら不可解なことだろうが、自分には其れが普通。生死観はどうしようもない。それに其の後弐度も逢っているなら仕方ないと想っている。
他の誰でもなく向き合うのは自分。心を預けられるような相手ならともかく、他人の指示通りに動いてよかった試しがない。
体裁など全く気にもしなかった父。全くではないものの自分もだいぶ父に似てしまったなと想い、袋に入った揚げ餅をどーんと父の前に置く。拾伍年目の彼の命日に。